当スクールの理念
幾何学を学ばざる者、この門をくぐるべからず
古代ギリシアの哲学者プラトンの創設した学園アカデメイアの門にはこの言葉が掲げられていたと言います。
数学はただに技術に仕えるものならずして、万人の精神を陶冶するものです。
浮草のような言葉の流動する世界の中にのみ生きる我々は、価値観や真理の相対性に絶望し切るばかりです。
しかし、数学には美があります。
数学には必然性があります。
数学の世界に踏み込めば、目の前に広がるのは重畳たる秀峰です。
数学の世界に親しめば、心の内に構築されるのは善美たる神殿です。
私はときに山岳ガイドとなり、ときに石積み職人となって、皆様が数学を通じてこの世界に一つの揺るぎない確信を得ることのお手伝いをさせて頂きたいと願っています。
プラトンの門で数学生活を始めましょう!
当スクールが目指すこと
当スクール「プラトンの門」が目指していることは何でしょうか。
プラトンの門が目指していることは「数学を通じた万人の精神の陶冶」です。
それは第一義的に個人が目的となる数学の実践です。
数学を通じて、個々人の人格が豊かになり、個々人が世界の中に必然性を見出し、個々人が内的に精神を発見し、集団や組織ではなく、何よりも個人の人格を目的とする世界の足場を確保することです。
数学の実践は単に技術のためにのみ行うのではなく、自分自身のためにも行われるのではなくてはなりません。
数学の実践の真の目的は集団的なものにではなく、実践者自身に向けられている必要があります。
すなわち、制度化された科学としての数学ではなく、ギリシア科学の末裔としての数学を実践しなくてはなりません。
数学の実践は個人の精神を目的として行われる活動であり、技術はその後に従います。
厳密な論証を徹底して学ぶことは私たちに数学的必然性を自覚させるはずです。
数学的必然性は私たちに精神を発見させるでしょう。
何故ならば、それは外的な力に左右されない、内的な秩序だからです。
内的な体系的秩序の構築としての数学の実践は、外的な世界に対する内的な不動性を自覚させることになるはずです。
数学は自分自身の精神のために敢えて時間を掛けて学ぶものです。
それは私たちの行為に対する反省であり、思考に対する自己批判でもあります。
様々なものが物質化され、精神が解体されてゆく現代においてこそ、ギリシア科学の末裔としての数学は学ばれる価値があります。
私たちが一度得た数学的確信を奪うことは如何なる地上的な力によっても不可能です。
「プラトンの門」の概要
プラトンの門は大学教養数学を中心にオンライン上で個別指導を行うスクールです。
真理の探究の前に数学の修養の必要性を説いた哲学者プラトンに倣い、「精神の陶冶のための数学」を当スクールの理念としています。
同時に、「習い事」として大学数学に親しみ、「数学書が自力で読めるようになる」ことを目標として、徹底的な大学教養数学の学習を奨励しています。
具体的には、大学学部程度の数学書を読みたいと考えている社会人の方を中心に、教科書を選定し、週ごとに読む範囲を決めた上で、内容の理解度のチェックや質問への対応などを行うことを基本としております。
当スクールのロゴについて
当スクール「プラトンの門」のロゴはプラトンのギリシア語表記「Πλάτων」の頭文字であるΠを取り入れるともに、それ自体「門」の形を表しています。
万人が自身の哲学を行う前に数学の学習を徹底するべきであるとのプラトン以来の思想に基づき、当スクールがアカデメイアの「門」の役割を果たせるように、精神の陶冶のための数学学習を推進する意志をこのロゴに込めています。